Impressive Sounds

素敵な歌声や音楽を求めて。

キュートと迫力を併せ持つストレートボイス:Hayley Gallivan

Hayley Gallivan & Gina Beck - Defying Gravity 29.04.2013 - YouTube

初のロンドン旅行は2013年夏に1週間ほど。

その短い滞在中にWickedは2回観た。

 

チケットは当日劇場窓口で買うことにしていたこともあって、

「ちゃんとチケット買えるかわかんないし、

ウィキッドレミゼ1回ずつ観れれば上出来だ」

くらいに思っていた。

そのときに緑の魔女・エルファバを演じていたのがヘイリーだった。

 

当時メインでエルファバを演じていたのはルイーズディアマン(Louise Dearman)。

ヘイリーはスタンバイで、

ルイーズが出演しない日のエルファバだった。

それは渡英前から知っていて、最初は、

「なんだ、代役の人か」なんて思っていた。

けどヘイリーの歌声を探してみたら、

私のは断然ルイーズよりヘイリーの声が好きだった。

 

ルイーズはメインキャストなのでもちろん素晴らしい歌声だし、

グリンダ・エルファバの2役を演じた女優としても有名。

ルイーズの声は不思議で、ハスキーなのに高音まで出る。

なんだかあのハスキーボイスは、

空気を揺らす波形が見えるように私には思える声。

ルイーズの歌も聴いてみたかったけど、

私の滞在中、彼女は夏休みだった。

 

話をヘイリーに戻して。

YouTubeでわかるとおり、

クセやアレンジの少ないストレートな歌声。

個人的に、まず音を疎かにせず素直に歌ってくれるというのは重要。

でも一本調子ということは全然なくて、

話し声の延長のような、

歌と喋りを行き来するようなエモーショナルな歌なのだ。

やっぱり彼女のストレートな「Defying Gravity」には心底感動した。

ルイーズをお手本にしてるのかな?と思わせる「look to the western sky!」の

「look」が特に大迫力。それと「ahhh~」のシャウト。震える。

少女らしい喋りと声が活きる「The Wizard and I」と「What is this feeling」は可愛くて。

 

声が可愛らしいから、

エルファバの年相応なティーンエイジャーらしさも出て、

今思うと貴重な女優さんだったんじゃないかとも。

歌のうまいエルファバ女優ってたくさんいるけど、

見た目と声がティーンエイジャーに近くて歌もうまい、

そういうバランスはヘイリーが一番良かったかも。

当時何歳だったのかな…調べたと思うけど失念。

 

あとは、本人も得意なナンバーと何かのインタビューで言っていた「No Good Deed」。個人的に欲を言うと、

この曲はもはや少しドスの効いた怖さがあってもいいと思うくらいなので、

ヘイリーだとちょっとそれが弱いかも。

でも、歌としては文句なしに素晴らしい。

話すような歌ですごく怒りが伝わる。

あぁ、またヘイリーの歌を聴きたいなぁ。

 

一応時々彼女の近況をチェックしてみてるけど、

Wicked後に野外劇場の公演に出たのを最後に、

ミュージカルには出ていないみたい。

マラソンを楽しんでるみたいなツイートは見かける。

歌ってほしいなとは思うけど、

彼女なりの幸せな人生ならいいなと。

短い期間ではあったけど、

素晴らしい歌を聴かせてくれてありがとう!

と人知れず彼女にお礼を言いたいです。