Impressive Sounds

素敵な歌声や音楽を求めて。

たっぷり浴びたアイリッシュ音楽:ケルティックウーマン 9/13東京

ケルティックウーマン、6年ぶりの来日公演。
最新アルバム Voices fo Angelsをメインに。
会場は、シアターオーブ同様に距離を感じる席が多い(と個人的には思っている)オーチャードホール


Celtic Woman - Danny Boy (1 Mic 1 Take)


今回はバルコニーのかなり前の方にしてみたら、ステージに近いのはいいのだけど手すりが少し目にはいる位置で、気になるといえば気になった。
でも、自分の座高を多少調節すれば済むレベルだし、なによりなかなかこんなにステージに近い席は狙って座れたことがないので、4人の表情も肉眼で余裕で見れて良かった!
みんな美人さんだけど、個人的な好みとして特にタラがかわいかった、エイバのクールビューティーな感じとスタイルも素敵だった。

バックバンド構成はこんな感じ、女性ドラマー以外みんな男性。

・ドラムおよびパーカッション:上手が女性ドラマー、下手が男性ドラマー
バグパイプ:上手に一人
・ギター(鍵盤兼務):上手に一人
・ピアノ(グランドとエレピ):下手に一人
・コーラス2人(どちらもタップもできる):ウーマンたちの4人のうしろに二人

ツアーだからしょうがないけど、女性コーラスもほしかったかな、あと男性コーラスももう少し。
なによりMAX5人いた歌い手が3人になってるので、音の厚みはどうしても物足りなさは否めない。
とはいえ少ないながらも歯抜け感はなくまとまってたかな。
以下曲ごとの感想。


■第一部(約50分)
・Mo Ghile Mea
ドラム2人のセッションから始まり(バクパイプもあったかしら…)。
なんかちょっと4人の歌声が機械音っぽかったけどPAのせいかな?

・My Heart Will Go On
YouTubeでも思ったけど、これはセリーヌディオンのオリジナルが強すぎるから、流れて聴こえちゃうんだよな。
でもね、エイバが歌い始めたら、そのミステリアスな声の響きに思わず目を見開いた。
なんなんだろうあの声、ハスキーなのにクリーンなの。

・Dulaman
マレードのソロ、可愛い声をしてるんだな!
スーザンもそうなんだけど、ケルティックウーマンではあれど、気持ちポップス寄りな気もする。
あと4人の中では小柄なほうなのでそれもかわいい。
この方は高音も楽々出るのに、時々ちょっと音程の微調整に違和感を感じることが。

・Isle of Hope, Isle of Tears
アイルランドからアメリカへ渡った小さな15歳の女の子の歌。
私がエイバびいきというのもあり、なんだか涙が出そうになった。
故郷を想う少女が成長して歌っているような、やさしさと哀愁を感じる歌。
前はクロエが歌ってたと想うけど、エンジェリックボイスのクロエも、癒しのハスキーボイスのエイヴァも、どちらもいいなぁ。

Amazing Grace
おなじみバクパイプ始まり、客席中央から演奏しながらステージへ。
去年スコットランドに行ったときのことを思い出したら、あちらではバクパイプの音って日常だったなと。

・Across The World
前メンバーのマレードの躍動感もすごかったけど、タラのフィドルはしなやかな音がする気がする。
背が高く手足が長いのでくるくる回りながら弾くのは少し大変そうなのかな?という感じがした。
いやしかし彼女は絵的にもとても美しく、対する演奏は軽快だった。

・She Moved Through The Fair
きれいな曲。
これはスーザンが歌ってたんだけど、実はスーザンの声は他2人よりも特徴が少ないように私には聴こえていて、つまりはそつなく聴けてしまうから正直印象がちょっと薄い…。
彼女で印象的だったのは、少しの振り付けなのに長い髪が揺れるせいかとても優雅に見えたダンスかな。

・Danny Boy
エイバ歌い始め、やっぱり初期メンバーのオーラと同じ役割だ。
やさしい子守唄のような曲だなといつも思う。

ケルティックバンド
アイリッシュバンドと言っていたかも、失念した。
バックバンドたちのセッションタイム。
アイリッシュタップもあって、タップダンスに興味がある私はすごく嬉し楽しかった!

Nil Sen La
これは定番、盛り上がるし曲もいいのだよね。
休憩を挟む旨だれか(スーザンだっけマレードだっけ)がアナウンスしてくれて、もっと聴きたい!と思いつつも第一部終了。


■第二部(約50分)
・Teir Abhaile Riu
実は最新アルバムもってないし聴いてもないのでこれは知らなかった。
(ニルシンラ系で盛り上がったと終演後のメモに書いてた)。
H.I.P.のレポを読んで思い出したけど、これはスーザンがスプーンのようなパーカッション、エイバが笛、マレードがアコーディオンを演奏していた。
https://www.hipjpn.co.jp/archives/live_report/celtic-woman

・Orinoco Flow
エンヤのイメージもあるけど、ケルティックウーマンくらいは人数いて躍動感ありつつ演奏されるのが好き。
歌い手はもっといてもいいくらい。

・For the Love of a Princess
タラの極上のフィドルタイム、これがすごく良かった!
彼女は軽快なパフォーマンスよりも、こういう情感たっぷりな曲がより合うんじゃないかな。
音を一つ一つ堪能した。

Ave Maria
マレードのアヴェマリア、これが圧巻で。
基本的に讃美歌ベースに歌われると思うんだけど、彼女のはオペラチック?
ちょっと迫力さえ感じた。
最高音がまぎれもなく良い響きで素晴らしかった!

・Walk Beside Me
前でもなく、後ろでもなく、もちろん私無しでもなく、ともに歩いてほしいという曲。
アイリッシュっぽくはない感じがしたけど、どういう部類の曲かな?

・The Voice
これはリサケリーver.が好きなのだけど、スーザンver.は1音下げで声が出しやすくなってるせいか、ロック寄りで面白かった。
アレンジも緑豊かな大自然イメージよりは、少し岩肌の見える大自然イメージ。

・Sadhbh Ni Bhruinneallaigh
これも最新アルバムかな、知らなかった。
→アルバム収録ではないけど今回のツアーでは歌ってるとのこと、Twitterで教えていただきました。
 ありがとうございます!

アイリッシュ民謡みたいなものかと思う。
最初はソロで、次第にパーカッションとともに。
エイバはゲール語が話せるらしいし、持ち前のハスキー癒しボイスもあいまって、落ち着いたアイリッシュナンバーが特に合う。

・Time To Say Goodbye
マレードの歌い出し、音響がおかしかった…。
お風呂エコー的な感じで、本人も一瞬戸惑ってたと思う。
アヴェマリア同様素晴らしかったのにもったいない。
とはいえ出だし以外は持ち直して、4人のハーモニーがきれい。

・You Raise Me Up
代表曲だねやっぱり。
そもそもいい曲だね。
スーザンとエイバがずっとイヤモニをしきりに触っていて、もしかして何か不調があったのかな?
そのせいか、ハーモニーも3人でちょっと物足りないのと、これはどうしてもリサケリーのリードボーカルで聴きたいなって思っちゃった。

■アンコール
・The Parting Glass
「日本でこの時をシェアできたこと、本当にありがとう、Good Night and Joy Be With You」とスーザンが言葉を添えて、ラストはこの曲。
歌い終わって一度ハケたけど、もう一度軽快なアイリッシュバックバンドの音楽を受けて舞い戻り、みんなで優雅にお辞儀をして、わりかしあっさりと終演。


今回の収穫は、やっぱりエイバのミステリアスな声を堪能できたこと!
あの声、絶対マイナスイオン出てる。
ハモでも埋もれないし、安定感もあるし、圧倒するというより下から包み込んでくれる感じ。

そしてタラの情感たっぷりのフィドル
あとメモし忘れてしまってどの曲か覚えてないんだけど、彼女がハープを弾く曲がふたつくらいあって。
→Danny BoyとTime To Say Goodbyeで弾いてたとのこと、Twitterで教えていただきました。
 こちらもありがとうございます!

教えていただいたおかげでハープの音色も少し記憶が戻った。
Danny Boyはやさしいハーモニーに寄り添うようなハープ、Time To Say Goodbyeはオペラ歌手のドレスのフリルをはためかせている様を連想するようなゴージャスなハープだった。
絵的に美しいのはもちろん、ふつうは存在感の薄そうなハープが、美しい歌声との調和でなんとも素敵だった。
ハープに注目したのは今回が初めて。

それぞれの声、それぞれの音を、聴き逃さないように集中して観れたな。
海外旅行ついでじゃないとと観れないだろうなと思ってたけど、メンバー総入れ替えとはいえ、久しぶりに来てくれて良かった。
素敵な夜、耳が幸せだった。


Celtic Woman are Susan McFadden, Mairéad Carlin, Éabha McMahon, and Tara McNeill (in this show).