Impressive Sounds

素敵な歌声や音楽を求めて。

よりどりみどりの女神ボイス:Celtic Woman

ケルティックウーマンといえば、たぶん一番話題になったのは、荒川静香さんがフィギュアのエキシビションかなにかで使ったときかな。
曲はYou Raise Me Up、私もたぶんこのときに彼女らを知った。
2000年代に中心に聴いていたので最近のメンバーやラインナップにはちょっと疎くなってきたと思う。
でも今もよく聴くし、疲れているときは涙が出るほど癒される。


Celtic Woman - You Raise Me Up


ケルティックウーマンを簡単に説明すると、アイルランド出身者中心のアイリッシュ音楽・ケルト音楽を歌う女性たちのグループ。
メンバーは個々人の公私の都合により流動的に変わる。
ヴァイオリンの一種?仲間?のフィドルを演奏するフィドラーも必ずいる。
ちなみにアイリッシュがなんたるか、ケルトがなんたるかはよく知らない。
そんな曲調の音楽、という程度しか。

メンバーが変わっても魅力的だなと思う曲もあれば、この曲はこの人が歌ってこそ!と思う曲もある。
たとえば前者だとエンヤが歌ったことでも有名なOrinoco Flow,Spanish Lady,ニルシンラ(Níl Sé'n Lá)とか、個々の声よりも集合の声の音階とパーカッションが活かされるような曲がそうかなと思う。

逆に歌声固定で聴きたいものもけっこうあって、2010年代まで長く在籍してたリサ(Lisa Kelly)とクロエ(Chloë Agnew)は特にそういうものが多い。
単純にCD音源がその人というのもあるけど、やはりそれぞれの声の良さが突出しているのだとも思う。

まずリサ、彼女の声は何を歌っても輝かしい感じで、「ハッピー」というには違和感だけど「幸福」というのが相応しい凛とした声だ。
悲しい歌や怒りの歌を聴いたことがないせいかもしれないけど、そんな気がする。
Danny Boyなんかは悲しいといえば悲しいかもしれないけど、慈愛というほうがしっくりくる。
そんな彼女の声がとても良いのはYou Raise Me Up,The Voice,Send Me a Songなど。


Lisa Kelly The Voice


そしてクロエ。
彼女の声はボーイソプラノを凌ぐレベルでピュアで、天使の女の子が歌ってるのではないかと思うほどやわらかで可愛らしい、夢みたいな声だ。
ケルティックウーマンを離れてからはそういう歌い方をする動画を見かけない(というか動画の母数が少ない)けど、ベースにはやっぱりそういう声があると思う。
最近のほうが逆に少し天使から人間に寄って、リアリティのある声かなとも。
Ave Maria, Someday, Over the Rainbowなど、やっぱりこの人の声がいいと思うもの多数。
夢見心地のような浮世離れした声なので、ディズニーとも相性がいいような。


Celtic Woman - When You Believe


あと在籍期間は短かったけど、ヘイリー(Hayley Westenra)。
彼女は日本だとたぶんドラマのエンディングかなにかでAmazing Grace歌ったのが有名かも。
リサケリーも神々しい声だけど、ヘイリーも分類的にはその類だと思う。
リサよりも神秘寄りで、強いて言うなら女神が諭すような声に聴こえる。
Scarborough Fairくらいしか彼女メインでガッツリ聴いた曲はないんだけど、これはやはり彼女の霧がかって神秘的な様子の声が適任かと。
やわらかく包むようにハモるので、メインでないときはいい意味で存在感がなくなる。


最近のメンバーだとイーハ(Éabha McMahon)がとても印象的な声。
ハスキーといえばハスキーなんだけど、なんといったらいいのか、すごくなめらかで何人分もの声を出してるんじゃないかという音の層があるように聴こえる。
前メンバーだとオーラ(Órla Fallon)が系統としては近いかと。
リフというか音のアレンジにしゃくり?揺らし?が多いのでケルト色が強く聴こえるようにも思う。
声の特性から低音ハモリが多いけど、彼女がいると聖母がベース支えてくれてるような、そんなイメージのハーモニー。
セリーヌディオンのMy Heart Will Go Onのカバーでは一番最初に歌っている人です。


Celtic Woman - My Heart Will Go On (1 Mic 1 Take)


他にも何人もいるんだけど…ピックアップして書けるほど声を聴きこんでいないのですみませんが割愛。
美女だらけのCeltic Womanの中でも、個人的に好きなのはアレックス(Alex Sharpe)、リン(Lynn Hilary)のふたりかな。
二人とも一見クールビューティー系だけど、アレックスは笑うと口元の開きが女優の賀来千賀子さんに似てる気がしてならないし、八重歯気味で可愛い。
リンは伏し目流し目な感じでしっとりセクシーな美しさ。
あとは美人にも可愛い系にも見えるのはタラ(Tara McNeill)。
フィドルはずっとマレード(Máiréad Nesbitt)が躍動感あるパフォーマンスをしていたけど、タラはベーシックなパフォーマンスな感じ。

そんなこんな思うままに好きなところを書いていったCeltic Woman、来月6年ぶりの来日!
もちろん発売日にチケットをとって(平日だから有休もとって)、最新の彼女らを堪能しにいく予定。
個々の声に特徴があってそれぞれ個性があると思うのはやっぱり2000年代なんだけど、グループとしてのハモりやバック音楽との調和・ダンスは見ごたえがあるのではないかなと予想。
オーディエンスが楽しむのはもちろん、本人たちも久々の(もしかしたら初めての)日本を満喫してもらえますように。