Impressive Sounds

素敵な歌声や音楽を求めて。

忘れ去るにはもったいない:Three Phantoms 3/18@The Parisian Theatre(Macau)

タイトルどおり。
しばらく前の感想をふいに思い出して、でもそのときのことをほとんどメモに残していなくて、「素敵な声だな」とか「この曲印象的だったな」とかいろいろ感じたことをなくしてしまうのはもったいないなと思って今書く。


MamiTv帶您欣賞-【3幻影】音樂劇

ブログ書き始めるよりも前の、今年3月の連休、マカオに行っていた。
出だしはヨーロッパっぽいところに行きたいという欲を満たしてくれる近場を探してて、マカオポルトガル領だったからポルトガル建築が見れてヨーロッパ気分に浸れるかなと思って選んだのだった。
ポルトガル領とはいえ一応中国だし、残念ながらほんのり知る限りの中国の音楽や舞踊には興味がなかったので、今回の旅では音楽を楽しむ機会はないだろうと思っていた。

しかしそこは音楽好きのめぐりあわせなのか、ちょうど私の滞在中にThree Phantomsというコンサートをやっていた。
ブロードウェイやウエストエンドのオペラ座の怪人で歴代ファントムを演じてきた俳優たちが出演するコンサートで、3人をメインにこれまたBWやWEで活躍する俳優たちとともにミュージカルの名曲を披露していくもの。
いつまで残ってるかわかんないけど、セトリとか出演者がまだ載ってるみたい。
https://jp.parisianmacao.com/macau-entertainment/three-phantoms.html

残したいとこをかいつまんで。
今もそんなにいろんな作品知らないけど、当時はさらに知ってる曲が少なかったなぁ。
ちょっとコメディに振りすぎだなとか、この曲はこの人じゃないほうがよかったなとか、多少あるけど、みんな6~7割くらいの力加減でパフォーマンスしてるようにも見えたのでそれはそれですごいと思う。

■Tragedy(from Saturday Night Fever)
メインはKieran Brown、サビなんかは特にリズムの歯切れが良くてキャッチ―に聴こえた。
オケのアレンジが懐かしい雰囲気だったけど、サタデーナイト~だからもともとこうなんだろうな。
キエランは3人のファントム(以下3ファントム)の中で一番好きな声だった。
私の少ない引出しでいうと、Matthew James Thomas系の高くてやわらかい声。
もちろんやわらかいだけじゃなくてコントロールがなめらかな感じ。
個人的にはファントムよりもう少し優男系のキャラクターもハマるんじゃないかなと。


■Bui Doi (from Miss Saigon)
David Shannonは細かいことは覚えてなくて、とにかく3人の中だと一番「…」となる歌だったと思う。
なんだか一人だけ声が針金みたいに硬い感じで、他2人のハーモニーはけっこう豊かに響く気がするのに、彼はなぜかそうはならなかった。
音程がおかしいとか声が出てないとかではなかったんだけど、とにかく最初から最後までピンと張った声だったので聴いている私が勝手に疲れてしまった。

■Anthem (from Chess)
3ファントムの発起人?リーダー的存在と思われるEarl Carpenter。
艶としなりのある大人の男って感じの声で、好みの声とは少し違うけど、聴きごたえがあってうっとりするような美声。
3人の中では一番ファントムっぽい声、見た目もジェントルマンだったし総合バランスは一番良さそう。
今年10月にシアターオーブでやる「ソングアンドダンスオブブロードウェイ」にも来日するらしい。←ウィレマイン出演発表時にチケット購入済なので再会できるなぁ

■Defying Gravity (from Wicked)
Marisa McIntyrがエルファバ、Lisa-Anne Woodがグリンダ。
マリサは出だしがすごく良くて、これは大迫力のエルファバが聴けるのでは…!?
と期待を膨らませたものの、肝心のso if you care to find me!からはなんだか声がカスっとして拍子抜け。
手前まではなかなかの緩急のつけ方だったので、得意な音域を通り過ぎてしまったのだろうか。
リサは可愛くて上品な声なので、グリンダのファニーで親しみある声ではなかったかな。
やっぱりオペラ座のクリスとか、レミゼのコゼットとか、世間知らずで上流階級なキャラクターが似合う。

■Memory (from Cats)
Olivia Breretonのソプラノが美しいこと美しいこと。
キャッツは観たことないしこの曲もメロディーくらいしか知らないんだけど、きれいな曲だなと。
ただ音をなぞるだけでもグッとこないし、行き過ぎて悲壮な歌にしてしまうのも違う気がする。
だれにも相手にされなくなったものさみしさからのつぶやきみたいな、地続きでナチュラルな音の吐露に聴こえた。
ファントムがメインなのに、この日一番印象的だったのはオリヴィアのこの曲だった。

■This Is The Moment (from Jekyll & Hyde)
3ファントムにAlistair Barronを加えて。
今はそこまでではないんだけど、このコンサートに行った頃はこの曲を聴くと「演歌みたい」って思ってたなぁ。
いい曲なのに笑いを挟み込みながら歌うので、視界的には楽しかったけど音に集中できなかった部分があった。
デビッドが硬い声でいまいちと思っていた私にとっては、アリスターのほうが変な力を感じず聴きやすい声に思えた。
アリスターについて帰ってきてから調べたら、Gina BeckやSamantha Barksと一緒にウエストエンド俳優たちのコンサートに出てる動画を以前Youtubeでチェック済だった。
すぐ忘れてしまうものだな。。

■The Music of the Night (from The Phantom of the Opera)
■For Good (from Wicked)
やっぱりちょっとデビッドの声が気になりはすれど、3人のハーモニーが合わさったしっとりした仕上がりだった。
やっぱり音程のせいではないらしい。不思議だ。
For Goodもちょっとおちょくりながら歌ってたので、Wickedの大ファンとしては「ふつうに歌って~」と思ってしまったところ。

The Phantom of the Opera (from The Phantom of the Opera)
セトリに書いてないけど絶対やってた。
たぶん2ファントムか3ファントムと、オリビアとリサとで。
ここまで散々いろいろ書いておきながら、実はオペラ座のファントムのことは理解できない派なので、曲に美しさは感じても好き好んで聴くわけではない。
それでこのときもファントムよりもクリスにあたるオリビアとリサの声をよく聴いていた。

リサは昨年のイギリス旅行のときにウエストエンドのオペラ座でクリスをやっているのを観ていて、
「アンダーだけどすごく声きれいだし高音も楽々だな。高音楽々すぎて若干ピッチ高いかも。」と思っていた。
それをマカオで検証できたわけだけど、やっぱりちょっとピッチ高めで、なんならロンドンのときより高めだった。
声がいいだけに、デフォルトで音程が外れ気味というのは少しショック。
どうにか音程のチューニングうまくいってほしいなぁ。
リビアは安心の音程で問題なく高音出してたと思う。


書いてみるとなんのことはないんだけど、残しておくともしまた来日とかで見かけたときに見つけやすいかもしれないし。
自分の頭の整理のためにも書いておけてよかったかな。
3ファントムのリンクがいつまで有効なのかわからないので、セトリはともかく出演者はテキストでも残しておきます。

【Performer】
Alistair Barron, Olivia Brereton, Kieran Brown, Earl Carpenter, Rachel Chapman, Marisa McIntyre, Paige Starbuck, David Shannon, Lisa Anne Wood