Impressive Sounds

素敵な歌声や音楽を求めて。

ライブハウスのショーに来たような盛り上がり!:Kinky Boots 8/23@Adelphi Theatre

2018年夏のロンドン3泊5日弾丸旅行。1晩に1本見る感じで3つ観賞。まずはキンキーブーツ。

去年来日公演も日本人キャスト公演もやってたけど、YouTubeで見たシンディローパーの曲がいまいちなじめず行かずじまいだった作品。しかし周りには来日公演やNYで観た人が何人もいて、口を揃えて絶賛するので、すすめられるままにチョイス。


Kinky Boots | West End Live 2018

エストエンド公演は2019年1月でクローズらしい。アデルフィシアターは小さい感じで、それはロンドンの劇場ってどこもそんな感じのところが多いんだけど、ここは特に舞台の横方向の長さが短い気がした。

事前にネットでチケットとっていて、2階ドレスサークルの1列目上手。深く腰かけると若干演者たちの足元が見切れるけど、当日並ばずに済んでほとんど障害物なしでこのビューで40ポンドちょいなら全然OK。
Seat Planというサイト、ロンドンの主要な劇場の座席からの写真をユーザーが投稿するサイトで、かなり役に立った!

感想、なじめなかったシンディローパーの楽曲は生で聴いたら歯切れがよくてすごくテンション上がった!すごく盛り上がる!あちこちでたくさんの拍手や「ヒュー!」「フゥー!」が発生するのもやっぱり海外観劇の醍醐味。さながらローラたちのライブのよう。

衣装は小さいハコで見るせいか意外とゴージャス感や完成度はさほど…という感じ。下町の靴工場の話なので、ローラとエンジェルズ以外は普段着っていうせいもある。セットはEverybody Say~のベルトコンベアが少し変わったセットだったかなというところ。

この作品はとにかくローラがメインなのかなーと思ってたけど、チャーリーが清涼感あるハイトーンやわらかめボイスでとっても好きな声だった!個人的にMatthew James Thomas系かと。

チャーリーの演技については、後述するけどお話自体のテンポがかなり早かった印象なので、伝わりやすい演技には見えなかったかなぁ。私が観た公演はアンダーのジョーダンがやってたから、メインのオリバーだったらまた印象違ったのかも。

もちろんローラの存在感はばっちり。Land of Lola, Sex Is In the Heelはもちろん、Everybody Say Yeah のソウルフル?ゴスペル?な歌い回しもしびれるほどかっこよくて、こういう曲はやっぱり海外キャストの歌で聴きたいなと思った。それからドラァグクイーンゆえ、下ネタ的なものもちりばめれていて、それっぽいことを言うと鳴る「チーン」の音もナイスタイミング。

ただ、2幕のローラソロの場面、大変申し訳ないことに眠くてよく覚えてない…会場の拍手と歓声はあったような気がする。チャーリーのソロも同様、惜しいことをしたけど、到着日の疲れには勝てなかったなぁ。

あと、特にキャラクターとして面白かったのがローレン。演じていたナタリーはエルファバのアンダーだった頃の音源を聴いたことがあって、そのときは高音だけ突然抜けるようなスコーンとした歌声がとっても印象的だった。今回観れて嬉しい。

歌はエルファバをやっていたくらいだから、キンキーで出てくるくらいの高音域なら楽々という感じ。ファニーで強めの声で終始歌い演じていたのがとっても良かった。

エルファバと違ってキンキーのローレンはかなりコメディな役回り。ドライヤーで脇乾かす、恋する様子を歌いながら舌をべろべろetc…。キンキーはロンドンの下町の靴工場という設定だけど、このキャラクターはアメリカンコメディによくいるファニーな女性という感じ。

その他耳触り的に良かったなぁと思うのは、The Most Beautiful Thing in the Worldの子役チャーリーの幼くて可愛らしい声とか、その曲中に大人女性陣が応酬するI Know~。たぶんナタリー以外にも強めのアタックで高音を歌える人が揃っていて、はまり具合がしっくりだった。あとはRaise You Upのハーモニー。

お話の進みとしては、映画で予習してはいたのだけどかなりテンポが早かった。ブーツをつくろうと決めたところ、チャーリーと恋人との亀裂やいつの間にやらのローレンとのくっつきエンドなど、ちょっとついてけなかったな。あと、ローラのボクシングのところも映画にはなかったような。

まあそのあたりは置いておけるくらい、ライブ感覚で歌とダンスが楽しめる、明るく終われるいい作品だと思った。日本人キャスト公演だとどんな感じになるのかな?というのが、今回ウエストエンド公演を見てめっちゃ気になる作品でもありました。

Cast List (in order of appearance)
Mr. Price : David Haydn
Young Charlie : Jude Muir
Young Lora : Samson Wakayu
Simon Snr : Momar Diagne
Nicola : Suzie Mcadam
Charlie Price : Jordan Fox
George : Antony Reed
Don : Sean Needham
Lauren : Natalie Mcqueen
Pat : Rosie Glossop
Harry : Ben Jennings
Lola : Simon-Anthony Rhoden
Angels : Jon Reynolds, Tom Scanlon, Daniel Downing, Jed Berry, Jak Allen-Anderson
Trish : Abbey Addams
Richard Bailey : Jonathan Carlton
Milan Stage Manager : Anna Stolli
Ensemble : Olivia Winterflood, Hannah Price, Christopher Parkinson, Keith Higham

Conductor : Jim Henson