Impressive Sounds

素敵な歌声や音楽を求めて。

それぞれのプロフェッショナル集結:Secret Splendour 11/5ソワレ

赤坂ACTシアター、とても久しぶりに行った。
前に行ったのは藤原竜也さんや美波さんが出てたチェーホフの「かもめ」かな。

宝塚を卒業?引退?された早霧せいなさんのコンサート??ショー??に出演する、海宝さんを目的に。
6月のレミゼ以来の海宝さんの生歌だからすごく堪能した。
1階の真ん中よりちょい前の上手ブロックだったんだけど、それなりに近くて見やすかった!
音響も問題なかったしなんなら生演奏もしっかりしてて、ハープやヴァイオリンの弦をつま弾く音が聴こえるって贅沢だなと。


『シークレット・スプレンダー』公開ゲネプロ ☆早霧せいな☆大野幸人/小野妃香里/海宝直人 安寿ミラ

※宝塚全然知らないしセトリもほとんど転がってなかったので、作品名や曲名がわからないの多いです。
「~のやつ」「~みたいなの」多発、あと順番も自信なし。


幕開き、「Hold on I'm coming♪」みたいなコーラスで早霧さん踊りつつ歌唱。
色白で華奢だな~とひたすらに思ってた。
歌がお得意だな~とは思わなかったけど、全編通して音程を外さないので不快感なくてそれはよかった。
息が続かないのかビブラートなのか男役はそういう歌い方なのかわからないけど、伸ばすより短めに、けっこう細かく揺らして音の処理を終える感じ。

そうこうしてるうちに海宝さん!
「She is a lady♪ 彼女と腕組み歩けたら最高♪」的な歌を歌ってて、フラれたら目を白黒させてて芸が細かい。
なんなく歌えてしまう曲らしく、余裕たっぷりの歌唱。
そのうち曲がアップテンポになり軽く踊ったと思ったら、コンテンポラリーダンスみたいな振り付けで早霧さんに寄り添うポーズがあり、なぜか、なぜだか、ちょっと笑いそうになってしまった。
シンガーだと思ってたら急にダンサーっぽくなったからかしら。

みんなはけて、「ジュテーム ジュテーム♪」っていう早霧さんのソロ曲がひとつあって、とっても宝塚っぽい感じ。
それから小野さん、J Kimさん、原田さん、安寿さんがパペットを両手に「双子だもの♪」みたいな可愛らしい曲があって。
小野さん、背が高くて足が長くてスリット入った衣装でとってもスタイル良かった!

J Kimさんがバラードっぽい曲を歌うのをバックに早霧さんと大野さんが踊るナンバーもあり。
J kimさん、この曲だとなんだか声が硬くて少し聴きづらかったけど、調子悪かったのかしら。
その後海宝さんとJ Kimさんが歌、早霧さんと大野さんが切なく踊るナンバーがあり。
「私は風車 あなたが回す♪」と海宝さんとKimさんが互い違いに歌うところがとってもきれいで、Kimさんの抑えたしっとり声にやられた。
歌詞は聴こえるように歌うんだけど、声は鼻に逃して抜けるような音にしてて、これがすごく好きだった。

(海宝さんはこんな連続で出っぱなしじゃなかったから何か抜けてるけど)、次はマイフェアレディのファニーフェイス。
背景に映る早霧さんを見ながら語りかけるように歌ってて、好きなんだなっていう役作りの微笑み加減がまた素敵だった。
衣装はチェックっぽいグレースーツにベレー帽で、ヨーロピアンに見えるような、昭和のサラリーマンにも見えるような…。

I could have danced all nightからダンサーのターンになり、みなさんそれぞれの得意を活かしたダンス披露タイム。
大野さんのダンスが特に素敵なこと!
人間こんなに軽やかに飛べるのね…あんなにしなやかに足が上がるのね…
女性のふわりと軽いダンスでもなく、男性の力強い重みを感じるダンスでもなく、美しくてでも女性ではなくてっていう、中性的なダンスに見えた。

海宝さんはバレエのくるくる回転ターンみたいなのをやろうとしてできなくて「ちきしょー!」って感じで帽子投げて帰ってった。笑
どうして彼をそんなに踊れない枠にしておくのかしら、踊りが得意ではなくても踊れないわけではないのにと思ったけど。
きっと忙しすぎて歌は覚えられてもダンスまで覚えるの時間がないのかもねと。

その後、スペインっぽいダンスを原田さんと大野さん、大野さんと早霧さん、が踊り。
原田さん、手足の先まで使って踊っている感じで、稼働域なんかは大野さんとかのが大きいんだけど、その細やかさに惹かれたなぁ。
早霧さん、安寿さん、小野さん、J Kimさんで「エル アモー♪」みたいな、これもやっぱりスペインぽくて渋めの曲を歌い。
四重奏はきれいだった。

日本っぽいセクション、みんな着物なのに海宝さんだけスーツのまま…着物見たかったな。
竜宮城的な不思議な世界に誘われて、よくわからずちんどん屋みたいな楽器背負わされて上手から下手へはけるという謎の演出も。
丹澤さんがとても背が高くて着物も似合ってて素敵だった。
早霧さんメインで殺陣するシーンで、「早霧さんかっこいいー!」って舞台上で言いまくるお吉ちゃんとお花ちゃんに笑った。

そんなこんなで1幕終わりかな?
どこだったかで早霧さんが「君と過ごした時間が~奇跡が~♪」みたいな曲歌ってていい曲だなと思ったんだけど、どこだったかしら。

2幕、皆さん赤と黒の衣装で現れルパンのセクション。
早霧さんがおどけるルパンをしていて、この方コメディっぽいのもいけるのね~と面白かった。
よく見たら海宝さんもノースリーブの赤衣装だったけど、あっという間にはけていなくなってしまった。残念。
早霧さんと桜木さんが踊るセクションを経て、海宝さんの見せ場の歌に。

キスミーケイトのToo Darn Hot(字幕「Damn」になってたような…見間違い?)、なんといっても曲最後のFからhighFへの歌声のスライドが器用だった!
highFのほうはほんとに声帯を高音用に動かしたなって見えるかのような素晴らしいチューニングだった。
あんなにきれいにあの音までいけるのは海宝さんくらいでは?と思ったけど、中川さんもなんなくやりそう。
あとは「まじでやばい」「無理だ やってられるか」とか、あまり聞かない粗っぽい言葉遣いの歌だったのも斬新。

丹澤さんがサックスで入ってて、イケメンで楽器も歌もダンスもできる人が多いんだな~と。
しかも覚えてるだけでも、彼はアルトサックスもテナーサックスも吹いてた。
サックスなどリード使う系楽器が吹けない私はその多才さがもう意味わからない。笑

それと早霧さんと海宝さんのデュエットでMaybe me baby loves me、「シュドゥバラルベィ シュドゥバラルベィ♪」とスキャットのようなシュワシュワ言ってるように聴こえた。英語かしら。
海宝さん、ハモりの調節も素晴らしいんだよなぁ。
邪魔しない、相手の音量や歌声にあわせてなめらかにそばを伴走する感じ。

そして原田さん、小野さん、J Kimさんのセクシーさ満点のビックスペンダー。
原田さんは踊りもすごいのに少しハスキーな声で歌も味があって、あれこれできてすごいなぁ。
そこに安寿さんを加え、女性4人と海宝さんのDangerous Game。
なかなか聴けない低音ビリビリの海宝さんもとても良かった。
高い音域のほうがお得意かなと思うけど、低い声もしっかりあたっててすごくかっこよかった。
女性陣を意図的に翻弄するというよりは、気づかぬうちに女性陣を引き込んでしまう…って感じの怪しさがあった。
見た目には、声ほどの怪しさはそんなに見えなかったかな?

Dangerous GameでのJ Kimさんの「まるでミステリー」の声がツボ過ぎて、耳に貼り付けておきたい。
そんなJ Kimさん、Into the Woods のNo One Is Aloneもやさしくさとすような、そのまま空気に溶けていきそうな、絶妙な声で歌ってた。
ママはあなたをガイドできないけどそばにいるわ…(意訳)みたいな曲で、あぁうるうる。
Kimさんは抑えてしっとり歌うと高橋真梨子さんみたいな、もしくは竹内まりあさんみたいな声。
張り上げ声よりも個人的には断然こちらのほうが好き。

Brotherhood of Manでは、仲良く歌い踊る男性キャストが可愛らしかった。
ちょっと振り付けがダサいな?と思ったけど、さっきYouTube見に行ったらもともとそういう振り付けにしてあるようだった。失礼しました。
それで、「私も仲間に入れて!」と言う小野さんに続いて、「私も!」と早霧さんもきて「シスターでーす!」とやるくだりが面白かった。

早霧さんが緑のドレスに着替えてOne Night Only歌ったり、Don't Rain On My Paradeも歌ったりしてたけど、どこでやってたかもうわからない。

終盤にさしかかり、安寿さんが「飛び立つつばめよ~♪」みたいな曲を落ち着いた威厳ある表現で歌ってた。
早霧さんが宝塚を巣立ったつばめということかな。
そう思って聴くと、特別ファンじゃないんだけどなんだか感慨深いような気がしてくる。

KimさんがスローテンポでI Will Follow Himをしっとり歌い出し、それを引き継ぐように海宝さんがきれいな高音ファルセットで。
海宝さんの高音で似たようなタイプの曲を歌ってるのを聴いたことがあって、それはMMS2017でのBring Him Home。
その時は音を響かせるような声の出し方、今回は音を少しずつ遠くに置くような声の出し方。
前者は奥行き、後者は飛距離を感じるアプローチに感じて、ほんとに彼の歌には飽きないなぁと。

最後、I Will Follow Himがアップテンポになってみんなで楽しく歌って踊ってはけて。
早霧さんがケセラセラ、これからもそういう構えで進んでいこうじゃない、と歌い。
またみんなを呼び戻してご挨拶をしておしまい、って感じだったかな。


宝塚とか全然見なくて、だから早霧さんも知らなかったし、宝塚では当たり前のネタとか作品とかも知らなくて。
そういう部分で宝塚ファンの人たちが笑ったり喜んだりしてるのに正直ついてけなかった。
そして正直1幕は構成が謎で閉口した(海宝さんの出番も少ないし)。
けど、2幕はまとまりもあるしメジャーなミュージカル曲も多かったし、結果的にけっこう楽しめちゃった。

やっぱり海宝さんの自由自在に声を操る素敵な歌がとても素晴らしいって思ったし、J Kimさんのしっとりボイスの虜になった。
ダンスに疎い私でも思わず見とれるようなダンサーさんばかりで、特に大野さんは目を引いてしょうがなかった。
あと早霧さんがまじめでお茶目で面白い方で、あぁ確かに愛されそうだなぁってほっこりした。

海宝さんが出てなかったら見ることもなかったであろう作品だったけど、珍しい曲や衣装もあって、いやーけっこう楽しかった。
頭から終わりまでまじめな作品を好んで見がちだけど、たまにはこういうのもいいねぇ。

【出演】
早霧せいな

大野幸人/小野妃香里/海宝直人/JKim/丹澤誠二/原田薫/安寿ミラ(特別出演)

笹岡征矢/鮫島拓馬/花岡麻里名/吉田繭

桜木涼介

局所的な「好き」ポイント:Wickedエルファバ女優たち

2016年夏以来、1年以上Wickedを観てない。
曲が大好きで中毒なのもあるし、時々観ては「自分の行く末は自分で決めるんだぞ私」と戒めていることもあって、そろそろまた観たい。
そんなこんな思いながら、一人ずつまとめるほどの分量ではないけどでも書いておきたい、そんなエルフィー女優たちについて。

つらつらと書けないのは、生で観ていなくてYouTubeの情報しかないから、というのもある。
全体的にDefying Gravityの歌唱に的を絞って書いてる感じ。

■Donna Vivino
北米ツアーのエルフィー、ブロードウェイのスタンバイエルフィー。
彼女がどうしてブロードウェイでメインだったことがないのか本当に不思議。
Wikipediaによると彼女がスタンバイだったときのメインはCarmen Cusack、Teal Wicks、Lindsay Mendezのようだけど、この中だったらドナが好き。

特に素晴らしいのは、ハスキーで空気を震わすような響きで発声しているとき。
その声の振動が不安に震えながらも自分を奮い立たせて一人飛び立つエルフィーらしい。
あと、最後のAhhh~!が独特の音階をなぞっていてそれもピシッとハマる。

Donna Vivino - "Chandelier/Defying Gravity" January 16th 2015 at 54 Below
↑↑1:30手前からDefying Gravity。↑↑


■Kerry Ellis
ロンドンウエストエンドで、イディナの次にエルファバを演じたイギリス出身女優。
後にブロードウェイでも演じ、またウエストエンドに戻って演じてた。
エラ張りさんなのか少しベースっぽいお顔だけど、基本の声はどちらかというと可愛らしめ。

この方はとにかくDefying GravityラストのAhhh~!のシャウトがたまらない。
ある意味そう思う理由はドナと似てて、空気を震わせるような波長の声を出していると思うから。
ケリーについては若干ピッチ高めの音程の動画を見かけることが多いんだけど、それはそれで絶妙に良い。
エストエンドに舞い戻ってからのエルフィーはちょっとエネルギーに欠けて雑な感じがして、ブロードウェイ時代がより好きかな。

Defying Gravity - Kerry Ellis, Dianne Pilkington - WICKED The Musical London 2007
↑↑ブロードウェイ時代になるとさすがに少し昔だからいい感じの動画が少ない。↑↑


■Rachel Tucker
TVのオーディション番組から輩出されたアイルランド出身女優。
(その番組でライバルだったのが映画レミゼでエポニーヌを演じていたサマンサバークスだから、二人ともすごい躍進!)

イギリス系の方だけどパワフルで、アメリカンのソウルフルな歌唱を思わせるところがある。
あえて鼻に引っかけたような声を出しながら歌ったり芸達者なイメージ。
Defying Gravityの大サビでの個人的な解放感No.1。
「もう誰の声も聞かない!自分の声に従う!」と言っているように聴こえる。

Defying Gravity (Rachel Tucker performing on "Dancing on Ice')
↑↑アイスショーでの歌唱披露だけど、私が書きたいこと、彼女のエルフィービジュアルがわかりやすいはず。


■岡村美南
今回の人たちの中で唯一生歌を聴いたことがある。
劇団四季でメインを多く演じる女優さんで、背が高くスレンダー、お顔は美人~可愛らしいの間くらい。
人一倍やさしくてそれゆえクレバーで孤独感も強そうなエルファバ。

日本では岡村さん、雅原さん、江畑さんのエルフィーを観たけど、断然岡村さんが好き。
とにかく声の処理がきれいで、特に高音のファルセット?ビブラート?が美しく、Defying Gravityの前半でうっとりしたほど。
面積と奥行きが広いタイプの声で、迫力があるのとは少し違う、威厳を放つ歌だったように思う。

劇団四季:ウィキッド:「あなたを忘れない」:ミュージックビデオ
↑↑生歌はもっとストレートでほんとに美しかったんだけど、これは演歌っぽく聴こえるのはなぜ?↑↑


主に海外のWickedをちらほらチェックしてるけど、だんだん素敵な声の人が卒業していってる感じがする。
最近の人でピンとくる人が思い浮かばなかったので、またビビっとくる声の出現を楽しみにしてるところです。

壮大なような個人的なような:レディ・ベス 10/22マチネ

台風接近により土日の予定がキャンセル。
というわけで、暇だしどっかのタイミングで観ておこうかなーと思ってたレディベスへ。
和音美桜さんの美声を聴いてみたかったので。

ちなみにライブとかも好きなのに最近すっかり映画やミュージカルに偏ってるなと思ってなぜかを考えたら。
席が決まってるから直前に行ってもいいし、腕降ったり飛んだりして汗かかないで済むし、ライブ行くのとそんなに金額変わらないし…というなんとも合理的かつ省エネ的な理由だった。



『レディ・ベス』2017プロモーション映像


ストーリーの軸は主に2つ。
・国王ヘンリー8世と淫売(史実は知らないけど少なくとも劇中では彼女は潔白なのだけど)といわれたアン・ブーリンの間に生まれたエリザベスと、義姉メアリーの確執
・王室のエリザベスと流れ者ロビン・ブレイクの恋の行方
義姉との確執をどう乗り越えるのか、ロビンとの結婚と女王即位のどちらを選ぶのか、みたいな。
細かくは公式とか他の人の感想で見てください。
今回もいつもどおり基本ネタバレ、ひたすら自分のためだけに備忘録として出演者の声や感想を残すのみです。

全体的な印象としては、役者は悪くないと思うけど、いまいち作品として面白くないというか、こじんまりしてる感じがした。
人が多すぎたのかしら。
かといってだれを削ればいいのやらという感じだけど。
メアリー、ガーディナー、スペイン大使、あと一応フェリペと、“思惑”のある人が多すぎたのかな。
全編にわたって、ベスが両親の評判に悩まされながらも自分の人生を生きようとしたことはよくわかった。

あと私にとって致命的なのはとりたてて好きな曲がなかったこと、これは痛い。
音楽が良くないということではなくて特筆する曲がないという意味。
いろんな人が出てきていろんな曲歌うし、なんだかアレンジが演歌っぽく感じたような(特にフェリペ王子のクールヘッドは、侍みたいな片腕はだけの衣装でビリヤードのキューを振り回すのもあって時代劇かと)。
クンツェさんとリーヴァイさんのタック作品を観るのも初めて、ふだん英米系ミュージカルを観るのでウィーン系を観るのも初めて。
ある意味ウィーン系に過度の期待をしないよう免疫ができて良かったかも。

舞台は傾斜のある横回転する盆で、春に観たパレードみたいで見やすかった。
個人的に盆舞台はほどよく変わっている感じと見やすさが両立する気がして好き(斜めだし回るし役者は大変だろう)。
あと受けた印象としては、ファンシーだなー!ってところかな。
ストーリーは夢とか幽霊で進むところがあるし、みんな王族貴族だし、衣装もドレスフリフリのキラキラ。
ウィキッドノートルダムが好きな私とは全く別のベクトルであった。
あ、星空とかアスカム先生の説明タイム(?)の床の照明がきれいだったのもメモ。

さて、さくさく個人感想。
ベスは花總さん。
海宝さんと共演してたラジオドラマのルスダンで、さんざんお声は聴いてた。
観るのは初めてで、遠目にはずーっと「プリンセス」感が強かったかな?
「クイーン」よりも「プリンセス」。

歌は想像したとおり、歌えないんじゃないけど地声と裏声の行き来が不安定なことがあったかな。
ロングトーンは伸ばすことを優先して音程が半音くらい低かったかなぁ、ビブラートかけ始めるとちょうどいい音程だっただけに惜しい。
ルスダンのときも思ったけど、最初はわざと声を若くしてる感じ。
歌より演技の人かな?
王女が女王になるという設定も共通してるし、ルスダンを先に聴いたせいか「ルスダンっぽいな」と思った。

ロナン、いくさぶさん。
TVでは何度も見かけたけど生は初めて。
美女と野獣の吹き替えのときから思ってたけど、世間で言われるほど歌うまいとは思ってなくて(失礼)。
でも生来もってる雰囲気とか、切ない演技とかかなり持ち味だと思うし、顔とスタイルなどのバランスも良くて重宝されてるのかなと。
コミカルなキャラクターもできるし(むしろ個人的にコミカルが一番しっくり)。

ロナンという役があまりおいしくない役かなと思うので、もっとど真ん中の役も観てみたいかも。
ちなみにどうしても笑っちゃったのが、ベスにまた会いに来るよということを伝えるときに「また来るYO!」って聞こえちゃったとこ、面白かった。
あとベスが男装を解いたときに「(いつもつけてる花を外してたのを俺が)つけてやるよ」って言うところ、めっちゃイイ声だった。

アンの和音さん、ほんとはレミゼのファンティーヌで観たいなと思ってたけど出演スケジュールと私の都合が合わなくずっと観れてなかった。
初めて観て歌声をお聴きしたわけだが…素晴らしい…今日ダントツに感動した。
個人的に癒し系の声だったり、もともとの“声質勝ち”してるような人の声がけっこう好きだったりするけど、彼女はそういう部類ではないかな。
でも、確かにこちらの感情を動かす歌声なのでした。
一幕終盤でベスの幽閉が決まったときの「一人じゃないわ」的な歌を皮切りに、基本的に彼女が歌うとじわーっとした。

輪郭はそれなりにあるけど強すぎるわけではなく、万年筆でもクレパスでもなく水彩筆って感じの、しなやかで少しだけしっとりした声。
娘を心配し、守り、ただやさしく諭してた。
傷つくベスをいつも見守る優しい聖女のような演出だったのもあって、二幕なんかもはやアンの姿が見えただけで涙が…。
ただね、可能ならエコーなしで聴きたかったところ。
(幽霊の役みたいなものだから、それをかもし出すために全ての歌にエコーがかかっていた。)

フェリペは平間さん、飄々としたクレバーなスペイン王子という感じでかなり良かった!
けっこう出番が短かったのでもっと出てきてほしかったくらいだし、短かったせいか歌声もかなり余裕ありそうで、もっと聴いてみたい。
何度も「アタマ使え」みたいな、頭をトントンと指で軽く叩いて相手のほうを指差すジェスチャーが効いてた。
演出なんだろうけどやり過ぎず適度で良かった。
基本人を心から愛しているわけではなくて、ベスをほんとに「若くてきれいと思ってただけ」なのもわかる。
ただしクレバーだから適度に恩と義理を売っておくし、不誠実な判断は下さない。

こっからは、さらにさくさくさく。

アスカム先生、山口さん。
元四季の方ですごく人気でかっこよかったと会社のお姉さんが言っていたっけ。
声は基本6割くらいで歌ってるのでは?というくらい、爆音出せそうな余裕。
ただ、本領発揮したらすごそうだけど1曲で果てそうな感じもあるし、音程迷子気味なのが常だから基本徐行運転なのかなと。
王室のこととか詳しくないからか、いまいち先生の地位とキャラクターがわからず。
キャットアシュリーも「見守ってたんだな」くらいしかわからなかった。

ガーディナー、禅さん。
パレードでも悪役で拝見したけど、ものすごい安定感。
でも死んじゃうんだよな~悲しい。
この方好きなのでちゃんと生ききるいい人の役も観てみたい。
歌がうまくてやさしそうなおじさまのイメージ。

メアリーの未来さんもパレードでも観てた。
持ち歌がもともとゴスペル系なのか彼女がゴスペル系歌唱なのかわからないけど、声量あるし迫力あるし良かった。
王室の人とは思えない、もはやかなりのヴィランズに見えてちょっと怖すぎるくらい?
ただ「嘘つき娘だから~」の高音が上がりすぎてたので惜しかった。
こんなに歌がうまくてもあそこの声のコントロールは難しいのね。

パレードの話ばっかでアレだけど、パレードで発見した素敵ボイスの持ち主、吉田萌美さんがアンサンブルで出演されてたみたい。
楽しみにしてたけど、遠くてお顔もわからなかったし、ソロもなさそうだったので、今回は残念ながらその美声が聴けなかった。
次またどこかで聴けたら嬉しいな。

あと、帝国劇場のB席(一番お安い席)って見やすいのね!
四季劇場はS席~B席しか座ったことないからちょっと微妙だけど、四季のC席とかよりも見やすいのでは?
舞台全体がちゃんと見えて、段差もほどよくて、でも舞台が横に広めだからすごく遠い感じもしなかった。
高いお金払って中途半端な距離の席とか死角が出ちゃう席に座るより、そこそこのお値段でそこそこの視界のほうが個人的には納得感あるなぁ。

作品としてすごく好きかというとあまりそうではなかったんだけど、和音さんと平間さんが素敵ボイスってことがわかったのが今日の収穫。
特に和音さんの歌が素晴らしかったので、いつか何かの作品で主演してガンガン歌ってくれないかな~という夢ができた。
また聴きたいな。

キャスト
レディ・ベス:花總まり
ロビン・ブレイク:山崎育三郎
メアリー・チューダー:未来優希
フェリペ:平方元基
アン・ブーリン和音美桜
シモン・ルナール:吉野圭吾
ガーディナー石川禅
キャット・アシュリー:涼風真世
ロジャー・アスカム:山口祐一郎

やわらかベールのオルガンみたいな声:タカハシマイ(Czecho No Republic)

タカハシマイちゃんは、Czecho No Republicのコーラス・シンセ・その他パーカッションがメインの超可愛い女の子。


Electric Girl / Czecho No Republic(チェコノーリパブリック)

そんな彼女が時々メインボーカルをとって、とても素敵な声でとても素敵な歌を歌うのは知ってた。
夏フェスとかで聴いたこともあった。
でもしばらく邦ロックから離れてて正直忘れてた。

先日、自由が丘女神まつりという自由が丘で毎年やっているイベントで、Czecho No Republicのライブを久しぶりに観た。
そしたら、あっという間にその声にまた魅了されてしまったので、これは書き残さねばならんと思って書く次第。

マイちゃんの声は、ちゃんと人の声のはずなんだけど、いつのまにかシンセやオルガンに溶けてしまいそうな声。
高くて角がなくてやわらかで、ヒーリング効果絶大。
タイトルがタカハシマイちゃんオンリーだけど、内容としてはCzecho No Republicが自由が丘女神まつりでパフォーマンスしたフリーライブの感想レポ。


■Amazing Parade
失礼ながら、「マイちゃん可愛いー」という邪念だけで眺めていた。
だって出だしだし、アップテンポの曲はなんとなく楽しげに見せやすいからついついひねくれて。
(スローテンポをかっこよくやるほうが難しいと思っている人。)

■Festival
これもアップテンポだな~と眺める。
ただこの曲は、たしかチェコで一番最初に認識した曲だったのでちょっと懐かしくなったり。
数年前に日比谷野音であった「きらめきジャンボリー」の予習のときだったかな。

ゴッホとジョン
知らない曲だなということだけ。

ネバーランド
このへんから急に歌詞が耳に入り始める。
ステージ上のハッピーそうなメンバーたち、そしてメインボーカルの武井さんのアクのない声とマイちゃんのふわりと伴奏するような声、そして強く訴えかけるでもなくなんとなく「置く」ように愛を歌う様。
ゆるふわバンドをぼんやり見ていたつもりが、なんだかちょっとこっちまでほんわかじんわり。

■Music
これはマイちゃんのコーラスというかハモりというかメロディラインというか、そういうのがおもしろかった。
マイちゃんはハイEくらいから裏声率が上がると思うんだけど、この曲は高めの地声のハイCくらいが多くて、存在感も華やかさも増していた。

■Electric Girl
これ、とても好き、チェコはもともと電子音で構成されてるけどこれはさらに電子感強い。
海辺で水かき分けながら踊るような気分になれるダンスチューン。

■レインボー
イントロの鍵盤音遊びがおもしろい曲。
コーラスの声は伴奏する楽器みたい。

■For You
武井さんが「会えなくなった人を思ってつくりました」と言っていて、ただハッピーな曲だと思ってたから意外だった。
たしかに「きみといたかった」と言っているところがあったし、そう思うせいか歌い出しのマイちゃんは少し悲しそうに見えた。
でもちょっと子どもの楽器演奏を思わせるような愉快な音色は、なんかいなくなっちゃった人を送り出すファンファーレみたいな気もして、やっぱり悲しさを歌いたいわけじゃないんだろうなということだけは感じた。

■No Way
前に会社のラジオですごく流れてたことのある曲、懐かしかった。
このくらいの曲がポップ過ぎずスッと聴きやすいかな。

■Oh Yeah!!!!!!!
シンセ?鍵盤?の音がおもしろいやつ。
あんまり知らないので「イェー!」って言ってるお気楽な曲という印象になってしまった。

■Firework
(おんなじようなことばかり書いてるけど)シンセ?鍵盤?のメロディがキャッチーなやつ。
音の感じは打ち上げ花火だけど少し切ない音を並べてるあたりは線香花火っぽい。

アンコール
ダイナソー
どうしよう知ってる曲全部やっちゃったよと思ったけどこれも知ってた。
他の曲にくらべていろんな音を使いすぎてないせいかシンプルなつくりで耳触りが良かったかも。
どのようにはけていったかよく覚えてないけど、いたってふつうに終演した印象。


前に夏フェスでみたときより絶対さらに素敵になってた。
言わずもがな、特にマイちゃん。
彼女にはぜひソロ作品もやってほしい。
一方で、武井さんやメンバーとつくる今のバンドとの相乗効果みたいなものも確実にあるだろうなぁと思ったから、また時々お目にかかれたら耳が幸せになれそう。


No Way / Czecho No Republic(チェコノーリパブリック)

待ち焦がれていたDefying Gravity:ソング&ダンス・オブ・ブロードウェイ 9/9公演

みんな大好き!(だと思うけど正直みんなとかどうでもよくてとにかく私が大好き!)なWillemijn Verkaikが昨年に続き2度目の来日!
昨年は旅行に行ってて日本にいなかったためみすみす逃した貴重な機会、今回は逃すまいと、早々にチケット手に入れたのでした。
ブロードウェイさながらの歌とダンスを堪能する、みたいな感じのコンセプトのミュージカルコンサート。
ブロードウェイの新作「バンドスタンド」に携わったマーク・スチュアートが演出・振付を担当したこともポイントらしい。


Bunkamura東急シアターオーブ ワールド・ミュージカル・コンサート「ソング&ダンス・オブ・ブロードウェイ」スポット映像

会場はシアターオーブ、3階に座ったことがないので実験的に3階バルコニーで観劇。
視界は良好、席もボックスでのびのびできるのは良かったところ。
いまいちだったのは、天井に近く音が拡散するせいか、お風呂エコー的な感じがしてすこし輪郭がぼやけて聴こえたところ。
まあでも2階の音の籠り(というか、「音が頭の上をすり抜けていく感じ」)に比べたら解放感があってマシかと。
結局、1階S席、および2階S席前方(3階席がかぶらないところ)が良い音響なんでしょう。

9/9(月祝)の千秋楽公演、出演者は以下。
配布されたセトりにのっとり、基本的にはあっさり、局所的にしっかり感想書き残します。


シンガー
EARL CARPENTER(アール・カーペンター)
SIOBHAN DILLON(シボーン・ディロン)
WILLEMIJN VERKAIK(ウィレマイン・フェルカイック)
ERIC KUNZE(エリック・クーンジー)
龍 真咲(りゅう まさき)※日替わりゲスト

ダンサー MARK STUART DANCE THEATRE
JAIME VERAZIN(ジェイミー・ヴェレイジン)
MICHELLE CAMAYA(ミシェル・カマヤ)
DANIEL GAYMON(ダニエル・ゲイモン)
COLBY LINDEMAN(コルビー・リンデマン)


第1部
■Waving Through A Window(エリック)
先述のお風呂エコー問題、およびおさえめの声で始まる曲ゆえ盛り上がりについて行けず。
高いところも楽々出るような軽やかな声で、時々上がりすぎてるかな?というくらいアッパーは高そう。
Dear Evan Hansenは観たことがなくて前日予習にYouTubeで聴いただけだけど、もう少し若くて清涼感ある声の人でもいいかな?
エリックも良かったのだけど、SNSで得た情報的に若くはないと思われたので(3階からではよく見えなくてわからず)。

■New York, New York(アール、エリック)
アールが出てきてエリックと一緒に。
これもお風呂エコー問題か、単に二人のタイミングが微妙にずれていたのか、音の粒が微妙にバラバラで少し歌詞が聞き取りづらかった。
でもやっぱりYouTubeで予習しておいたから、ニューヨークに来ての高揚とした感じなんかは遠目でもわかった。
アールはマカオのスリーファントムで観たときのほうがジェントルマンな見た目に声だったので、今回はその時と比べるとかなりおちゃめな役回り。

■On Broadway(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
女性陣も出てきて安定感のあるハーモニーで披露。
Smokey Joe's Cafeの曲としてセトリには載ってるけど、私にとっては8月に観た「ビューティフル」の中のナンバーという印象。
ビューティフルでは男性だけで歌っていたので、オクターブ離して男性と女性が歌ってもちぐはぐしないんだぁという素朴な感嘆があったり。

■Big Spender(シボーン、ウィレマイン)
車のCM?とにかく何かのCMでよく聴く曲。
二人ともセクシー、そして急にある短いサビですかさずぶっ放すような声量で歌う迫力。

■Don't Stop Believin(ウィレマイン、エリック)←エリックかアールか自信なし
調べたら、Journeyというバンドの曲?
たぶん日常生活のどこかでふつうに耳にしたことのある曲、いい声だなぁと思ったくらいで少し印象に乏しい。

■Anything Goes(シボーン)←他の人もいたかも
ビックバンドしかり、外タレの来日コンサートしかり、よく聴くナンバー。
シボーンのハリがある若々しい声と、ぴしっと当ててくる高音が気持ちよかった。

■Ease on Down The Road(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
「Wiz」の曲らしいけど初めて聴いたように思う。
シボーンの高くて少し少女っぽさがあるハイトーンボイスはこの曲が一番印象に残っていて、ウィレマインの声に角が少ないこともあって、一番よく聴こえてきた声だった。
よくわからないけど楽しかったなぁ。

■Beyond The Sea(アール)
ごめんなさい、「Beyond The Sea」という歌詞が出てきてそのまんなだなーと思ったことしか思い出せない。

■El Tango de Roxanne
ダンサーによるタンゴタイム、当たり前だけど男女ともにとても妖艶なダンス。
これもYouTubeで予習していたので、ムーランルージュみたいに歌があったらもっと嬉しかったかな。

■I Will Always Love You(ウィレマイン)
ホイットニー以外にこの曲歌いこなせる人いるのかなと思ってたけど、ごろごろいるものだね。
ウィレマインも良かったし、前に新妻聖子さんがフリーライブで歌ってるのも聴いたけどけっこう好きな感じだった。

■Bye Bye Blackbird(シボーン)
いろんな声が出せるからゆえなのだろうけど、シボーンの持ち味を生かすというよりは、曲ありきでたまたまシボーンが歌っている感じ。
可愛らしかったけど、ソロでドカンとするやつがあっても良かったかなぁ。

■Steal Your Rock'n'Roll(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
■Lullaby of Broadway(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
知らない曲だと急に記憶が曖昧に…それにしても、1部は45分とはいえずいぶんあっさりした印象だった。


第2部
■It Don't Mean a Thing(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
華やかな2部幕開け。ここからいくつか好きな作品を歌っていくとアールからコメント。

■Too Much in Love to Care(アール、シボーン)
サンセット大通りは観たこともなければ登場人物もあらすじも知らないんだけど、これがもうとても素敵で!
シボーンは声色の調整が上手だなと1部でも思ったけど、この曲でも「高音なのに押し当てず音量キープでソフトに情緒たっぷり歌う」というスゴ技を披露。
アールも声がやや負け気味だったけど、くらいつくくらいがちょうどいい二人の音量バランスで、デュエットとしては今日1番のお気に入りだった。

■Nichts, Nichts, Gar Nichts(ウィレマイン)
ドイツ語で歌唱、ここまでの英語と音の響きが全然違うことに当たり前ながらハッとした。
エリザベート観たことないながら一応知っている曲「わたーしだーけにー♪」はやってくれないの~と思ったけれど、こちらのほうがレアそうだし嬉しい。
すごく不安そうに心もとなさそうに歌うところから、迷いを振り切るように力強く言い聞かせる歌声は、すごくクレバーなエリザベート像を連想させる(観たことないから、ただの想像)。
ラストの、オクターブ上げを器用にやってのけるのは、やはり彼女の技量の高さを物語っていると思う。

■Tonight(龍、エリック)
■Journey to the Past(龍)
他の方があまりにも実力者だというのは多分にあるのだろうけど、発音は棚上げしてもやはり声が全然違う…(アニメ声っぽかった)。
他の方と比較しなければある意味可愛らしい声だったので、この声で宝塚の男役をやっていたわけではないだろうけど、男役が想像つかなかった。
トゥナイトはシボーンとやってくれたらもっとうっとりするようなハーモニーが聴けただろうし、アナスタシアは意外と派手な曲じゃないから、歌い映えさせるのが難しそうだなと思った。

■Standard Time
だれが歌ったかも思い出せないほど記憶の彼方。

■Why God, Why(エリック)
ここから持ち歌コーナー、ミスサイゴンは観たことないけどこの曲は何回も聴いたことがある。
やはりこの手前でも思ったように、軽やかに高音が出る反面、若干上がりすぎるところが惜しかった。
レミゼサイゴンは作曲者が同じだし、音楽的な美しさはどこか共通するところがある気がする。

■Cabaret(シボーン)
キャバレーのサリーはクレイジーだけど、演じてきたどの役よりも好きなので、という選曲。
歌いこなしからしてかなり余裕のある感じ。
彼女の持ち役はそういうものが多いのか、少なくとも今回はあまり歌い上げる曲が聴けなかったのが残念なくらい。
ストレートでハリがある、でも少女らしい響きもセクシーな女性も垣間見える素敵な声。

■Stars(アール)
うーん、マカオで観たときのほうが声の調子が良かったような。
外したり声が出なかったりということではなかったんだけど、彼ならもっとやってくれるのでは、という期待が高すぎたのかも。
でも一本筋が通ってそれにしがみつくかのごとくぶれないように歌う様からは、ジャベールっぽさを感じた。

■Defying Gravity(ウィレマイン)
会場全体が待っていた感がすごいこの曲、私も超待ってた。笑
前奏が始まりポロリ、歌い進んでいくうちにまたポロリ、ラストサビおよびシャウトでは口をへの字に結んでしまうくらい涙が出た。
聴きたかった彼女のDefying Gravityがやっと聴けた感動と、やっぱり安定感ある歌唱への感動、Wickedが好きすぎる~!というどうしようもなく言葉にならない気持ちの動きによる涙などなど。

声そのものはシボーンとかのほうがよく通って突き抜ける感があるのだけど、やはり彼女は歌の展開のもっていき方がほんとに巧みだった。
エルフィーが自分に言い聞かせるように飛び立つことを決めるところ、飛び立って民衆を圧倒し宣戦布告をするラスト直前、そして独特のリフで締めくくるラスト。
この歌い回しは彼女にしかできないし、唯一無二で美しくてクレバーで孤独なエルフィーが渋谷に降臨したのだった。

■Time of My Life(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
本編ラスト、なのにもう覚えてない。


アンコール
■Burnig Love(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
■Conga(アール、シボーン、ウィレマイン、エリック)
とりあえず、みんな楽しそう、ここまでくるともう誰の声が今どこだとかあまり考えず手拍子。


超淡泊な感想メモに見えると思いますが、特にウィレマインとシボーンの歌は本当に素晴らしかった。
ノーマークだったシボーンの声がかなり私好みであることが判明したので、これからウォッチしたいところ。
コンサートはこういうのがあるから、思いがけない収穫があるから、楽しいなって思う。